クレモナマークの取扱いと
商標管理委員会


Il Consorzio Liutai "A. Stradivari" Cremona

団体商標 “Cremona Liuteria”使用規則

保証された技術的特徴

商標を管理するヴァイオリン製作者コンソーシアム「アントニオ・ストラディバリ」クレモナによって策定された規則は、コンソーシアムのメンバーに対し、その技術を用いる際に最大限の道徳的誠実性を要求しています。また、労働法、マーケティング、競争に関する現行の法規を遵守し、伝統的なクレモナの楽器製作の芸術的イメージを損なわないような楽器製作の技術および慣行を用いるよう義務付けています。

団体商標の使用に関するこれらの原則をより強固にするため、コンソルツィオは、クレモナ ヴァイオリン製作者協会に所属する楽器製作者およびライセンス保有者がこれを使用する際に守らなければならない規則を定めています。

・手工芸登録簿に登録されていなければならず、また以下の楽器のいずかを専門としていなければならない:ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ダブルベース、ヴィオラ・ダ・モーレ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、撥弦楽器、ハープ、ギター。
・クレモナ県で作業しかつ/またはサービスを提供していなければならない。

楽器は、
・ 大量生産に使用される機器または技術を使わずに製作しなければならない。
・ 加圧しているかどうかにかかわらずスプレー式塗料は使用せず、ニスを塗らなければならない。
・ 工業半製品を使用せず、製作者の工房で製作し仕上げなければならない。ただし以下の付属品は除く:駒、指板、上下ナット、顎当て、魂柱、縁飾り。
・ 以下の材質で作らなければならない:スプルース、メープル(楓)、エボニー(黒檀)、柳、ポプラ、ローズウッド(紫檀)、マホガニー、シダーおよび/または伝統的に楽器製作に使われるその他の種類の木材。
・ 伝統的なクレモナの手工技術およびそれらが後年発展した形を用いて製作しなければならない。

商標管理委員会

商標管理委員会は、“Cremona Liuteria”商標使用規則第10条に従い、コンソーシアムの理事会(Board of Directors)によって任命された7名の委員と4名の検査官(インスペクター)で構成されています。委員のうち3名は コンソーシアムの会員ではない外部委員、4名は商標の使用を許可された熟練ヴァイオリン製作者です。

商標委員会は、商標が付いた楽器が規定に従って製作されているかどうか検証することを責務として、2013年に設置されました。以来、積極的に活動しており、委員会では定期的に工房の抜き打ち検査を実施しています。これはヴァイオリン製作者が日常的に作業しているところを訪れ、弦楽器製作が、そのすべての段階で、楽器製作規則の該当部分に明記されている製作工程および工法に従って行われていることを確認するものです。

委員会のメンバーは、商標の使用に関して最良の実践(ベストプラクティス)ルールが確実に守られるようにするため、惜しみなく時間を割いて精力的に動いています。商標によって認証される弦楽器の製作において、このような検査システムを構築し導入することを決めたという点で他に例をみないコンソーシアムが、熱心に作り上げてきた体制です。